2015年2月27日

フーラ・モラード3 捕虜の運命


ずっと憧れていたお姉さんが、戦場で手柄を立てた巨大なオークの男に犯されて絶頂するのを目の当たりにした僕は、意識が遠のきそうになりながらその場を離れた。
気付けば、薄暗くじっとりとした空気が漂うテントを覗き込んでいた。


先輩の後ろ姿が…裸の背中が見える。そしてその向こうでは、鎧を引き剥がされて胸も股間も露わにされた帝国の捕虜の女が、目隠しをされたまま一人の兵士に犯されていた。
その傍らで既に装束を脱ぎ捨てた先輩が、順番待ちをしていた。醜悪な光景だった。




もう何人の相手をさせられたのか、女の身体は汗や体液で濡れ光り、兵士に乱暴に貫かれ人形の様に力なく揺すぶられている。


頑健そうな兵士は果てることなく、まるで冒険者から話に聞いたドゥーマーのからくり人形みたいに延々と腰を動かし、女を責め続けていた。


全然セックスしている風に見えなかった。相手のことなんかいっさい気にかけず、ただ気持ち良いから女の人の濡れたあそこにちんちん突っ込んでごしごし擦っているっていう風な、まるでオナニーみたいなセックスだった。
なるべく気持ちよく射精するため、ちんちんを擦るために、その帝国兵の女は使われていた。


「うぅっ、もう我慢の限界だ、出すぞ…」

アイマスクをされた女の顔が嫌悪に歪んだが、もう声をあげる気力も残っていない様だ。
のしかかった兵士が派手に身震いをした。溜め込んだ精液を一気に解放する様な膣内射精。すごく気持ち良さそうだ。


「ふぅ。待たせたな、若造」

兵士jは女の身体から離れて装備を身につけると、交代の合図に先輩と肘と肘をぶつけ合い、テントを出て行った。


「お願い…少し…休ませて…」

女が始めて口を開いた。
先輩はそれを聞いてかえって興奮した様子で、女の脚を開かせるのももどかしく、既に爆発寸前のペニスを濡れ光る熱い割れ目へ突っ込んでいった。


「へへっ、抵抗しない女を好きな様に犯すのもいいもんだな」

先輩は涎の垂れそうな顔をして腰を振り始めた。


「くっ…うぅっ、こんな奴らに…」

涙と精液に汚れたまま、悔しそうに口を引き結んで耐える帝国兵の女を可愛そうだな、と思いながらも、僕の腹の中では獰猛な獣が牙を剥き出し荒れ狂いはじめた。


これまで、お姉さんを追いかけるために頑張ってきたことは何ひとつ報われていない。
お姉さんに振り向いてもらうどころか、会う事も、声をかけてもらう事すらできず、挙句に誰とも知らない男に犯されて中出しをねだるお姉さんの姿を眼前にまざまざと見せつけられた。
その興奮のまま、行き場のない欲望が股間のものを膨れ上がらせたままだった。



- やってやる! 僕が一人前の男だってことを、今からこの女で証明してやる。そしていつか、お姉さんにも同じことをしてやるぞ! そうすれば、もう二度と僕から離れられなくなるだろう。

暗い想いを抱きながら、僕は先輩の後ろに移動した。
順番待ちのために。


先輩が意地汚く快感を長引かせようと、時折びくっと腰を止めて必死にこみあげる射精衝動に耐えているのを、僕はいらいらしながら待っていた。

- 早く終われ、早く!



やがて何度目か、先輩は腰を止めて射精をこらえようとしたが失敗し、そのままだらだらと膣内に欲望を放った様だった。


「くそっ、我慢したまま射精したから、あんまり気持ちよくなかったぜ」

身勝手な先輩の言葉に、女が再び強く唇を噛みしめた。
さぁ、ようやく僕の番だ。考えてみたら女とセックスするのは初めてなんだ。どきどきする。



相手は憧れのお姉さんではないけれど、とにかくヤれる! 生の女の身体に、ちんぽを突っ込んで射精できるんだ!

「何をしているの?」

その時、テントの入り口から冷ややかな声がかかった。


お姉さんが立っていた。さっき、オークの男に挿入されて、延々とバック責めされて、精液を中出ししてくださいとおねだりして、綺麗でだらしないイキ顔を晒していたお姉さんが。
今は剣を抜いて隙なく佇み、下手に手出しをすればたちどころに斬られそうな、そんな表情と雰囲気で。


「え…? あの…ここの兵士の方が…捕虜を使っていいって…」

「私は許可した覚えはない」

睨んでる…怒ってる? 何で……?


「帝国の捕虜だとしても、女の身体を弄び自由にできるのはそれに相応しい武功を立てた者のみ。それがストームクロームの守るべき規律であり掟だ。覚えておけ!」


そしてお姉さんは帝国兵の女を助け起こすと肩を貸し、連れていってしまった。

「ふーっ。怒ると怖ぇなぁ、あの人。まぁ一発やれてすっきりしたし、帰るとするか」


- だけど僕だけまだヤってない! まだヤってなかったのに! 何で僕だけ!!

先輩の気楽な声を聞きながら、理不尽な怒りに荒れ狂う気持ちを抱えて、僕は訪れた駐屯地を後にしたのだった。

2 件のコメント:

  1. 返信
    1. コメントありがとうございます。
      相変わらず更新遅いです、すみません;
      この話、まだ続きは考えていますので、待っている方がいらっしゃる事を励みにしたいと思います。

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