僕は憧れのお姉さんを追って生まれ育った村を出るつもりだった。
毎日、お姉さんが剣の練習をしていた同じ場所で剣を振りながら、色々なことを考えた。
お姉さんに謝りたかった。
そして、本当に一生懸命練習して、本当に強くなった僕を見て欲しかった。
村ではもう誰も僕にかなう奴はいなかった。
これなら戦場でも間違いなく、お姉さんを守ることができる。
僕が一人前の男になったらお姉さんは喜んでくれるはずだ。
そしてきっとまた、お姉さんは僕を好きになってくれる。
そして15歳になった日、父さんと母さんにストームクロークに入隊するって言ったんだ。
母さんは泣いた。父さんは怒った。でも僕は決心を変えなかった。
新兵の暮らしはひどいものだった。
何をするにも半人前扱いで、誰の命令にも絶対服従。どうでもいい雑用や危険な仕事を山ほどやらされた。
お姉さんは別な駐屯地にいる様で、これまでに見かけたのは1回だけ。
隊長たちと重要そうな話をしながら歩いていて、なんだかとっても偉い人になっている様だった。
「おい新兵!今日は慰労訪問だ!ホワイトランの駐屯地へ行け!」
小隊長がいつもの通り、意味なく大きな声で命令を怒鳴った。
何だろう…慰労訪問って…。きっとまた面倒なことなんだろうなぁ…。でも質問や口応えは許されない。
「慰労訪問とは何をするのでありますか?」
僕よりちょっと年上の先輩兵士が質問した。うわ、先輩、どやされるぞ…。
ところが意外にも小隊長はにやりと笑った。
「ふん…。今日はお前らが慰労されるのさ。ストームクロークのためにいつでも死ぬ気で戦える様にな」
先輩と僕は顔を見合わせた。
「わかったら出発!駆け足だ!」
∫ ∫ ∫ ∫ ∫ ∫ ∫ ∫ ∫ ∫
ホワイトランの駐屯地に着くと、入り口に衝立が立てられた薄暗いテントの前に連れて来られて、そしてひとりづつ、衝立の中を覗く様に言われた。
中から荒い息遣いが聞こえる。これってまさか女の人の…。
「この中では、帝国兵を15人倒した戦士が褒賞を味わっている真っ最中だ。貴様らが目覚しい手柄を立てたとき、どんな素晴らしいご褒美が待っているかその目に焼き付けろ」
まず先輩が皮の衝立の陰に頭を突っ込んだ。なかなか戻ってこない。そのうち股間に手をやって擦りはじめた。
さらに大分時間が経ってから、先輩は衝立のそばで見張りをしていた兵士に乱暴に突き飛ばされて戻ってきた。
「すっげぇ! 手柄さえ立てりゃ、あんな良い女が抱けるのかよ! しかも好き勝手に、おもちゃみたいに扱えるんだぜ! くぅ、たまんねぇぜ」
「わかったら、死ぬ気でウルフリック様のために戦うことだ。あっちのテントに捕虜の帝国兵の女がいるから、貴様らは今日はそっちを使え」
先輩は嬉しそうに捕虜のテントに走っていった。
そして僕は、おそるおそる目の前の衝立の向こうを覗き込んだ。
すごく胸が大きくて色の白い女の人が、ストームクロークの装束を身につけたまま、巨大なオークの男に犯されていた。
こちら向きで頭を下げていて、お尻を高く上げていたから、オークの男の腰使いの激しさと嫌らしさが露骨に目についた。女の人は短く息を吐き出しながら、絶え間なく続く激しい責めに必死で耐えている様子だった。
僕はごくり、と唾を飲み込んだ。
- ちくしょう、これじゃどんなに良い女かわからないじゃないか!
それでも薄暗いテントの中に浮かぶ様に白く丸いお尻が、黒々とした逞しい男に良い様に貫かれ弄ばれている様に、僕はたちまち勃起した。気づけば股間に手をやっていた。
- もうちょっと、顔をあげろよ!
自分の股間を弄りながら、僕はいらいらと心の中で叫んだ。先輩があれだけ良い女だって言っていた、それがこんな嫌らしい格好で犯されているのだから、その顔や表情をじっくりと見てやりたかった。
その時、オークの男が表情も変えずに腰を使い続けながら女に顔を近付けて言った。
「お前、何回イった?」
「わからない…5回…よりもっと…」
女は下を向いたまま素直に答えた。
「俺の子種が欲しいか?孕ませて欲しいのか?」
男の問いかけに、女はしばらく黙っていた。だがやがて震える声で、はっきりと答えた。
「欲しい…です。あなたの精液を私の中に注ぎ込んで…ください」
激しいセックスの虜にされた女が自ら膣内射精をねだる、そのやり取りに僕は衝撃を受け、同時に更なる興奮を覚えていた。
- まるであの時みたいだ……あの時のお姉さんみたいに、女の人は…
その時、褒賞として慰み者になっているその女の声音が、どこか聞き覚えのあるもののように感じられた。
つまり…僕の憧れのお姉さんの声のような…一瞬、そんな風に聞こえた。僕はそれをばかばかしいと思った。
- お姉さんはどこか他の野営地にいるはずだし、手柄を立てて偉くなったんだから、こんなことさせられたりはしない!
けれど股間が痛いほど張りつめながら、なぜか僕の膝は震えはじめた。
男が射精に向けたスパートをかけ、腰の動きが速度と荒々しさを増した。白い柔尻にこれでもかと腰を打ち付けるパンパンという音が響き渡る。
男が野太い唸り声をあげて深々と一撃を加えた時、女の上体が耐えかねた様に跳ね上がった。
「あっ、あっ、あぁぁー、イクぅぅー!!」
その白くて綺麗な貌を僕は初めて目の当たりにした。
- お、お姉さん……!?
僕の思考はそこで停止した。
- ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ…
そんな音が聞こえてきそうなほど、オークの男は激しく腰を震わせ長々と射精し続けた。
眼前の光景が瞳と胸に焼き付けられ、この数秒は僕にとって永遠となった。
全てを受け止めて、耐えかねた様に両手を前について身体を支え、荒い息をついているのは紛れもなく僕の憧れだったお姉さん。
やっとのことで再び間近に見ることができたお姉さんは、もう二度と見たくないと思っていた、見知らぬ男に犯されて絶頂の余韻に浸る表情を浮かべていたのだった。
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