2018年6月10日

ヴァレリカ


単なるエネルギーとして魂石に呪縛され使い捨てられた魂たちが行き着く地、ソウル・ケルンは、暗く冷たい石の建造物が散在するただ茫漠とした原野であった。
セラーナの母ヴァレリカに、夫であるハルコンが死んだことを伝えて解放するため、ドヴァキンは再びここを訪れたのだった。




「何ですって? 確かなの?」

無言で首肯するドヴァキン。
錬金の手を止めたヴァレリカはふぅっと息を吐いて瞑目したが、すぐにいつも通りの妖艶な微笑を浮かべて言った。


「では私のタムリエルへの帰還を妨げるものはないわ。セラーナの身を脅かすものももはやいない。心の底から感謝するわ、ありがとう」


そしてドヴァキンの胸板へと、その細くしなやかな指を滑らせた。

「私とセラーナ、残されたヴォルキハル城の吸血鬼にはあなたの様な支配者が必要だわ……」


瞬応したドヴァキンの下腹部がむくりと蠢いたのをヴァレリカは見逃さない。素早くドヴァキンの漆黒の革鎧の留め金をはずし、浅黒い筋肉質の男の身体を露出させてゆく。



「私もセラーナも、力ある者に辱められ、弄ばれ、犯されることでしか快感を得られないマゾ雌。私たちを服従させるには、ハルコンはあまりにも愚かで心の弱い男だった……」
跪いたヴァレリカは固く反り返ったドヴァキンの男根を見上げ、愛し気に唇を寄せた。



生者のそれと異なり暖かみがなくひやりとしていながら、十分な量の唾液に潤い滑った舌が絡みつくのは不思議な快感だった。


「お願い、私を抱いて。……いいえ、抱くのではなく私の身体を弄んで、貫いて、息も絶えるほどの快楽に狂わせて……征服して」


ーー ドンッ! ガサガサッ

錬金研究のメモや走り書きの束が脇に押しのけられ、コポコポと煙を立てる錬金装置の傍らの台上にヴァレリカの上体が突き倒される。


豊満な乳房の山脈を見下ろしたドヴァキンは得も言われぬ曲線を描くくびれた腰を掴み締め、幾世紀を年経てきたコールドハーバーの娘、純血種の女吸血鬼の膣道に、躊躇なく己の肉棒を貫き通した。


口腔と同じく極端に低い体温が剛直をひやりとした冷たさで包み込む。それでいて肉壷の中は既に蜜液が溢れており、いきなりのトップスピードで繰り出される激しい抜き挿しを滑らかに受け入れた。

「あぁっ! あっ、あっ! あっ、あーっ、あうっ」




程なく二人の体温が結合部で交じり合う。ヴァレリカの声音は衝撃に耐えるかの様に苦し気で、しかしその表情には甘く艶美な笑みが残ったままだった。
今、ヴァレリカはようやく自分の中が満たされ、塗り替えられていくのを感じていた。肉体は精神よりも低次の存在であるかも知れないが、真に強力な支配の力は肉体を通して生み出され刻み込まれることを、ヴァレリカは身を持って理解していた。




ドヴァキンはヴァレリカに対して、吸血鬼への怖れや警戒、人妻を抱くことの逡巡、女性への遠慮や気遣いといった余計な感情は一切見せず、曝け出され差し出された美体を当然の様に掴み、揉みしだき、引き裂かんとする程の勢いで肉棒を突き刺してきた。
夫であったハルコンは、モラグ・バルとのおぞましい儀式によりコールドハーバーの娘となったヴァレリカを怖れていた。同時に、人間にとっては想像の外にある様な方法で妻がデイドラに陵辱された事実に拘泥し、萎縮していた。
永い間、ヴァレリカとベッドを共にする勇気もないまま、遂には太陽に打ち勝ち支配者になるなどという子供っぽい夢想に囚われたのだ。




ドヴァキンはヴァレリカの下半身を錬金台から引きずり降ろし、台の上に手をつかせるとバックから男根を突き入れた。貫かれたヴァギナも、激しく腰を叩きつけられている尻も、体温の低いヴァレリカにとっては男の身体から伝わる熱で火傷しそうだった。




「あっ、あっ、あっ、イクわっ、イクっ、あっ! あぁーーっ!!」

乱暴に髪を掴まれぐいと顔を上げさせられたまま、もはや何度目ともわからぬ絶頂に押し上げられて、ヴァレリカの肢体が力なくぐったりと崩れ落ちた。
そしてオレンジ色に濁った吸血鬼の瞳がドヴァキンを見上げて哀願する。


「お願い、あなたの精液……私の顔にかけて……」



ドヴァキンは無言で野太い肉棒に扱きをかける。とろりとした表情でそれを見つめるヴァレリカ。女の美貌を獣欲に満ち溢れた男の体液で汚し征服するという行為にお互いの昂奮は急激に高まり、程なくその時が訪れた。


-- ドピュッ! ドピュッ、ビュッ! ビュッ、ビュクッ、ビュクン……



「あふっ! あっ! はぁぁ……」



白濁した濃厚な粘液はヴァレリカの頬から顎先へと滴り落ち、双乳の深い谷間へと筋を引いていく。女の指が愛し気にぬるぬるとなった唇の周りに触れた。

「私の顔が熱い精液でどろどろに穢されて……。これが、あなたがハルコンに勝利した証よ。そして……」


ヴァレリカは立ち上がると、精液に塗れた顔をソウル・ケルンの虚空に向けて傲然と言い放った。



「どうかしら、アイディール・マスター? 人間の男はこうやって女を屈服させ自分のものにするの。あなたの様に肉体を持たず魂を啜るだけの存在には理解もできない、下等なやり方だと見下しているかも知れないけれど、結局あなたは私の魂を手に入れられず、ドヴァキンは肉体を通して私を支配し手に入れた。だから勝ったのはドヴァキンで、あなたは負けたのよ、アイディール・マスター」



背後から追いついたドヴァキンが引き戻そうと乱暴に肩をつかんだが、既に前方には再び現れたアイディール・マスターの番兵たちが冷たい敵意を漲らせていた。
それを見てドヴァキンは舌打ちをして黒檀の剣を握り直す。


「うふ。タムリエルに戻るための帰り道、あなたが切り開いてくれるのでしょう? 私のご主人様」


ヴァレリカは妖艶な笑みを浮かべて囁き、ドヴァキンの身体に寄り添ったのだった。

2 件のコメント:

  1. このヴァレリカはとても綺麗ですね。これなら急いでハルコン倒して、すぐにでもソウルケルンに迎えにいきたくなります。バニラのままだと、ソウルケルンにおいてきてもいいかな~って思っちゃいますねw

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  2. Σ†Necroマンサー†Σ(仮)2018年6月22日 2:10

    夢を見た、Necroマンサーなら必ず夢見るアイディールマスターの支配する魂の世界。
    夢を見た、苦痛のない世界で桃色の雰囲気を放ち炭の棒を振り回す黒いゴリラと、おそらく同族の雰囲気がする女性が死者の世界を散歩している。
    夢をみた、それは一番不自然に思えたが論理に沿ってるのではないかと思うがやはり全裸はおかしいだるお!
    夢がさめた。
    いあーw呉羽さんいい感じですね!今作も!vampireの種族はスカイリムだと一切取りとらないイメージだから実際は30ちょっとぐらいかなヴァレリカさん!
    姉御肌で全然ありですね(
    アイディールマスターの世界では制限されるけど実質の戦闘力は魔力の域であらゆるめんで達人クラス。正直ー呉羽さんのドヴァの世界だともう世界支配余裕の手駒が揃ってる気がする(
    ( ゚д゚)いあま!この先期待です!
    この先更新期待!щ(゚д゚щ)カモーン
    元†幼女の守護者†でした!

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